普段早出の仕事の時は、5時半に起きるのもひと苦労なのに、これがコンサート当日となるとぱっと5時に目が覚める。 11月に入り、朝はすっかり冬の様相で空気も冷たい。 けれどなぜかお布団をはねのけるのも軽やかに、普段「いたたた」なんて体が強張ってたりするのが嘘のようだ。 さいたま市教育委員会のふれ愛推進事業で、「夢工房未来(みら)くる先生」というのがある。 「ゆめをもち、未来を切り拓く、さいたま市の子ども」の育成を目指す(教育委員会ホームページより抜粋)事業のひとつで、私達も微力ながら協力させていただいている。 去る11月12日。 さいたま市立常盤中学校へお邪魔せていただいた。 1年生の皆さんに音楽と朗読をお届けすると共に「夢」について、「友」についてお話しさせていただいた。 生徒さん一人一人の舞台を見つめる真剣な表情と、最後に生徒さんの代表の方が感想を述べられたそのまっすぐで素直な言葉に、逆に私達の方が元気をいただいたような気がする。 コロナ渦で、コンサートも実施できない中で「やっぱり音楽っていいな」と改めて感じたひとときでもあった。 会が始まる前に、担当の先生が「コロナで皆さん疲れがたまっていると思うけれど、音楽を聴いて少しでも心を癒やしてほしい」と生徒さん方にお話しされていた。 舞台袖でそれを聞きながら「なんていい学校だろう」と優しい気持ちになったのを覚えている。 廊下を歩く生徒さん方とすれ違うと、皆さん挨拶をしてくださり、またコンサート後は何人かに「ありがとうございました」「よかったです」と声をかけられた。 教頭先生はじめ、コンサート実施に関わられた先生方と、会の前後にはお忙しい中時間を割いてくださってお話しする機会を得た。 偉そうな表現になってしまって申し訳ないのだが、「いい学校だなあ。先生と生徒がちゃんと向き合っている学校だなあ」としみじみ感じた1日だった。 常盤中学校の皆様、 とても素敵な時間を過ごさせていただきありがとうございました。 生徒の皆さんのお心に、何か少しでもお届けできるものがあったのなら嬉しく思います。
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